やっぱ投資とかやった方がいいのかな?と漠然と思っている若い人へ
どうも、ウージーです。
先日、ふと気になって自分の証券口座の取引履歴を確認したところ、私の人生最初の株取引は2009年だったことがわかりました。
この記事を書いているのが2019年なので、もう10年以上は株式投資を行っていることになります。
株式投資の他にもFXの裁量トレードをやっていたり、スワップポイントを主目的とした運用もしていたりと、どうも私は資産運用という行為そのものが好きなのだと思います。
一方で私の妻は自家暮らしだったこともあり、社会人になってから数年で数百万円は貯金していたようなのですが、ずっと投資には触れる機会が無かったとのこと。
妻いわく、
「資産運用とかやった方がいいんだろうな~。
でもなんか怖いし、損したら嫌だし、ちゃんと勉強するような時間も無いし。
けど貯金だけじゃなんか将来不安だし…」
ということで、なんとなく投資の必要性は感じつつも、最初の一歩を踏み出すきっかけが無かったようです。
こういう若い人、けっこう多いんじゃないでしょうか。
今回はそんな「まだ資産運用を始めていない若い人」に対して、「株はいいよ!でもFXはやめといた方がいいよ!」ということをお伝えしたいと思います。
FXは理屈の上では全員が負ける仕組み
FXはその仕組み上、長期的にはほぼ全員が負ける、つまり損をして終わる事になります。
え、マジで?って思う人も居るかもしれませんが、マジです。
これが、よく「FXはギャンブルと一緒」と言われる理由ですね。
FX、正確には外国為替取引とは、簡単に説明すると、外貨を売ったり買ったりすることです。
安い時に買い、高くなったら売る。
あるいは、高い時に売り、安くなったら買い戻す。
そうやって、時間の経過によって生じる価格の差から利益を得ていくのが、FXのトレードです。
では、その利益はどこから生まれるのかというと、早い話、誰かがその分損をしているわけです。
100万円の利益を出した人が居るということは、100万円の損失を被った人が居る。
ただそれだけの、単純な話です。
市場全体で見ればプラスにもマイナスにもならない、いわゆるゼロサムゲーム。
FXで利益を出している人は確かに居るけれど、それは負け組から勝ち組へと資金が移動しているだけ。
取引によって何か新しい価値を生み出している、というわけではないのです。
さらに言えば、FXで取引をするにあたっては証券会社に手数料を支払うことになりますし、もし年間で利益を残せたとしても、日本だと約20%の税金を取られることになります。
つまり市場参加者全体を合算してみると、手数料と税金がかかるぶんだけ、損をしている。
というわけで、FXはゼロサムゲームどころか、実際はマイナスサムゲームなんですね。
短期的に利益を出し、そのまま市場から足を洗えるなら良いのですが、大多数の人にとってそれはおそらくそんな芸当は不可能でしょう。
FXと株式投資の決定的な違い
では、株式投資とFXの違いはどこにあるのでしょうか?
株式投資も取引を行うためには証券会社に手数料を払う必要がありますし、利益が出たら税金も掛かります。
(小額取引だと手数料無料の証券会社もあります。)
その点から見れば株式投資もFXも同じ、という事になりますが、一つ、決定的に違う事があります。
それは、「投資対象が新たな価値、付加価値を生み出しているか否か」です。
投資対象とはこの場合、それぞれ株式と通貨ということになります。
で、当たり前ですが通貨そのものを保有していても、何ら付加価値を生み出すことはありません。
仮に財布に10万円をずっと入れていても、財布の中身が勝手に増えていた、なんてことはあり得ませんよね?
もし通貨そのものに付加価値があるとすれば、それは「○○万円持っている」という安心感くらいのものではないでしょうか。
株式への長期投資は、全員が利益を得られる
株式投資の仕組みを単純に説明すると、「企業の所有者になる権利を買うこと」と言えます。
企業は日々の経済活動で社会に付加価値を生み出し、その付加価値こそが利益の源泉となります。
そして企業の所有者である投資家は、企業が稼ぎ出した利益の一部を配当金として受け取ることになります。
また、配当金を支払わない場合も、企業自身が設備投資や研究開発、新規市場の開拓などのために資金を投じて、さらなる付加価値を社会に提供できるように成長していくことになります。
企業のこうした成長は、株価の上昇という形で株主に利益をもたらします。
つまり、企業が社会に対して付加価値を提供し続けられる限り、その企業の所有者である株主は利益を得ることができる、というわけです。
とはいえ短期的には株価の下落や、場合によっては企業の倒産などの形で投資家が損失を被る事はあるでしょう。
ですが市場全体を見れば、やはり長期的にはほとんどの投資家が利益を得られるはずの仕組みになっていると言えます。
市場全体の株価が一時的に低迷するのは珍しいことではありませんが、それも長期的には回復していくもの。
バブル崩壊後の日本株市場のように、長期にわたって最高値を更新できないこともあり得ますが、それでも配当金まで考慮に入れた場合、いずれ投資家は利益を得ることができます。
結論:初心者におすすめできるのは株式投資
以上のような理由から、これから資産運用を始めようと考えている若い人に私がおすすめできるのは、株への長期投資となります。
私自身、配当金を主な目的として日本の個別株いくつかに投資しています。
配当金が目的なので株価の上下はあまり気にせず、ほとんど放置に近い状況です。
また、市場全体の成長に期待して、つみたてNISAで米国株投資信託と新興国株投資信託を毎月購入しています。
こちらもつみたてNISAの口座ということもあり、最初の設定どおり毎月自動的に買い増しを続けているだけで、やはり放置です。
買ったら放置。
もちろんメンテナンスは必要ですが、普通の個人投資家はこれくらいのスタンスが一番良いのではないかと思います。
というのも、上場企業の経営者や社員さんって、おそらく優秀な人が多いと思うんです。
そんな優秀な人たちが、売り上げを上げよう、利益を高めようと日々努力してくれているわけで、その努力が結果的に、私の利益につながっていきます。
もし自分が買っている株の会社が倒産したらどうしよう、とか思うことも無いわけではありませんが、そこで働いている経営者も社員さんも当然ながら、倒産なんかさせたくないわけです。
なので、よっぽど変な会社の株を買ってしまわない限りは、基本的に放置しておいても問題は無いと考えています。
とはいえ、株の短期売買やFXのトレードを全否定するわけではありません。
実際、私自身もそれなりの理由があってFXの裁量トレードに取り組んでいるわけですから。
ただ、短期売買やFXの裁量トレードに取り組むのであれあば、「理屈のうえでは損をするものだ」ということを理解しておいて損は無いでしょう。
貯金だけでこの先の人生を乗り切れるのか?
ここ数年、資産運用や投資への関心が高まっているのを肌で感じています。
私の妻のように、将来に対して漠然とした不安を抱えている人は、若い世代ほど多いのではないでしょうか。
かく言う私も、当然そんな不安を感じているからこそ、投資に取り組んでいるわけです。
単純に好きだから、というのもまた事実ではありますが。
上の世代からは
「近頃の若者は物欲が無いからモノを買わない。だから不景気なんだ」
なんて言われてますが、若い世代からすれば
「金は無い。たとえ金があっても、将来が不安だから浪費はせずに貯金する」
というのは自然な選択だと思います。
私が若い人に伝えたいのは、そんな「自然な選択」から一歩進んで、自力で資産を築いていくことの大切さです。
この国はたぶん、老後の面倒を見てくれない。
そんな、危機感とも諦めともつかない感情が、若い世代には蔓延しているのだと思います。
そして残念ながら、その予測はきっと正しい。
さらに言えば、消費税の増税や食料品の値上げなど、手取りの収入が増えない限りは、生活はどんどん苦しくなっていく。
まるで社会全体が下りのエスカレーターで、普通の個人はそんなエスカレーターを必死で上ろうとしている。
これが、今の日本だと思います。
個人的には思い切って日本を出るのもアリだと思っていますが、大多数の人にとってはそれも難しいでしょう。
というか今の私にもほぼ無理です。
だからこそ、これからの日本で生きていくためには資産運用の知識を身につけていく必要があります。
そして投資を始めるなら、少しでも若い時期から始めた方がいい。
むしろ株式への長期投資を行うには数十年単位の時間が必要なので、若いうちしかできないのです。
漠然とした不安を抱えたまま歳を食うくらいなら、ほんの少しずつでも動いてみることを強く、おすすめします。